日本郵政の民営化後の事業計画である「日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画」案の全容が24日、明らかになった。持ち株会社に移行する日本郵政と、ゆうちょ銀行など子会社4社の税引き後利益は、日本郵政などが上場のメドとする2011年度に計5870億円を見込み、NTT(06年3月期で4986億円)を上回る国内屈指の企業グループとなる。ゆうちょ銀行は、住宅ローンなどの新規業務の認可を見込まない段階で、11年度末の預金残高が約164兆円、税引き後利益は約3040億円とメガバンク並みの収益を予想している。今後改めて「民業圧迫」批判が強まる可能性もある。
日本郵政の西川善文社長が27日、菅総務相に実施計画の認可を申請する。政府の郵政民営化委員会が計画の妥当性などを検討し、政府の認可時期は9月上旬になる見通しだ。
実施計画によると、グループ全体の税引き後利益は11年度までに5000億〜6000億円台で推移する。民営化時の社員総数は、退職者数が予想より増えたために、昨年7月の計画よりも約1万人減り、24万1400人を計画している。
ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の上場時期は、「遅くとも民営化後4年目、可能であれば3年目」とし、日本郵政も「同時期の上場が可能となるよう準備する」としている。
4子会社の新規業務については、ゆうちょ銀行は民営化後の関係官庁からの認可を前提に、住宅ローン、カードローン、変額年金保険などの取り扱いに加え、預金の預け入れ限度額(現在の郵便貯金は1000万円)の撤廃も目指す。
ゆうちょ銀行の預金残高は民営化後になだらかに減少する見通しだが、これは新規業務の影響を見込んでいない。民間金融機関からは、政府が株式を保有している期間「暗黙の保証」によって預金や融資先がゆうちょ銀行に奪われるとの反発が予想される。
かんぽ生命保険の11年度末の総資産残高は、民営化直後の112兆9000億円から91兆円に減少するが、それでも最大手の日本生命の1・8倍に達する。
(2007年4月25日 読売新聞)


